広告代理店を使う

前々回同様、柳井 正さんの「一勝九敗」の本の中から印象に残った文章をピックアップして感想を述べていきたい。

広告代理店の機能を使う

〜中略〜
いままで付き合ってきた日本の広告代理店は、こういうキャンペーンをやるから、ここでこう金を使って、テレビはこの時間帯で、こういうタレントを使うという、話が手段のことばかり。何を伝えたいか、それをどういう方法で伝えるかという、根っこの部分の話はほとんどないことにある時、気づいた。

私が仕事でお付き合いしている広告代理店は毎日毎日とても忙しそうである。代理店の営業が広告主を探すために必死に外を回り、媒体との連絡係が媒体の広告枠を探し、争っている。だんだんと代理店の機能が何かを社会に伝えることより、お金を稼ぐために広告を配信するということに偏ってきている印象を受ける。まだまだ広告業界については知らないことだらけではあるが、手段ばかりする広告代理店がいたら、それはとても残念なことだし、きっと会社の寿命は長続きしないだろうと感じる。

もちろん、これらのことは一般的な日常生活にも言える。手段ばかりに気を取られ、肝心の目的というか、この場合「根っこの部分」がぼやけてしまう。それでは、何がしたいのか分からないし、行動を起こしたとしても結局は意味がないものになってしまう。

今、自分が取りかかっている卒業論文も同じである。常に根っこである目標・目的を意識していなければ手段や外の声に影響されて見えなくなってしまう。気をつけよう。